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2016年3月19日 (土)

発泡スチロールカッターを作るのに必要なニクロム線と電流値

自分で発泡スチロールカッターを作るとしたら、という記事ですが、そういうものは百均にも売っています。発泡スチロールを切ることが目的であればそういうのを利用した方が賢明というものでしょう (^^)

  ダイソーの発泡スチロールカッターのニクロム線と電流値

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以前からいろんな温度係数の測定をやっていますが、いちばん重要なことは温度(あるいはその変化)を一定に保つことでそのためには断熱材が必須です。良好な断熱材は容器内部の温度ムラを小さくする効果もあります。

近々氷点 - 摂氏0度の作り方 を発展(?)させて水道水と精製水(蒸留水)の氷点がどのくらい違うか測ってみようと思っていますが、こういうのになってくると可能な限り外乱を受けないように断熱する必要があります。

また断熱容器(あるいは恒温槽)に温度ムラがあるとどういう現象が起きるかは 抵抗器温度係数の実験データからの算出の方法にあります。

これらのようにふつうの電子部品を使ったりそれらの温度係数を測定するような温度帯では発泡スチロールが最適でしょう。ただこの発泡スチロールはカッターナイフで加工しようとしたりするととんでもないことになります。こういうとき電熱線を使うときれいに加工できるということは知っているのですが、具体的にどんな条件で使えばいいかを調べてみました。

電熱線で発泡スチロールを切った例
Img_20160319_2220071000

スパッと切れています。発泡スチロールにつきもののあちこちにくっついてしまう切りくず(?)も出ません。接着剤でくっつければぴったり元通りになりそうな雰囲気です。

どうやって接着するかは

  フジカット有限会社 - 発泡スチロールの接着剤比較

が参考になりそうです。

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今回使用した電熱線
Img_20160319_2219311000

千石電商で売っているニクロム線でいちばん細いもの(単位長さあたりの抵抗値が大きいもの)だと思います。大電流が流せる電源を持っていないので0.2mmのこれを買ってきました。

34Ω/mとなっています。実際に使っているときの抵抗値が気になりますが正の温度係数を持っているようで、発砲スチロールカッターとして使うときは50Ω/mくらいと考えておけばいいようです。

余談ですが、Wikipedia - ニクロム によれば

  後発で、多くの特性でより優れた 鉄・クロム・アルミニウム合金のカンタル...に電熱線の主役が移ったが、「カンタル」が一般に知られていないため、カンタル線もニクロム線と呼ばれることがある。

とあります。これがどちらか気になるのですが、パッケージには「ニッケルクローム1種」とありますのでほんもののニクロム線(NCH-1 ?)なのかもしれません。

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単位長さあたりの発熱量と使ったときの印象

単位長さ
あたりの
発熱量

使用時50Ω/mの
電熱線の
場合の電流

5V電源、
0.2mmニクロム線
の場合の
“刃渡り”の目安

切れ味
0.25W/cm 0.5A

20cmくらい

押しつければ発泡スチロールに食い込みますが切れるというとこまでいきません。
0.30W/cm 0.6A

17cmくらい

ゆっくり電熱線を動かせば切れないこともないです
0.35W/cm 0.7A

14cmくらい

ゆっくり電熱線を動かせばスムーズに切れるようになります
0.40W/cm 0.8A

12cmくらい

抵抗感なく切れます
0.45W/cm 0.9A

10cm強

切れ味はいいですが、電熱線にスチロールがこびりつくようになります

  実際に作る場合は(電流ではなく)単位長さあたりの発熱量を目安にしてください。
  最適な発熱量は電熱線の太さや気温によって変化します(上の実験は20℃くらい)


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ということでこの電熱線の場合は0.4W/cm~0.45W/cm(使用時50Ω/mとして0.8Aから0.9A)くらいが適当なようでうす。もっと太い電熱線だと表面積が大きくなり放熱がよくなりそうでもっと電流を流さなければならないような気がします(これは確かめたわけではないです。実際には発泡スチロールを切っているときの発熱量・熱抵抗が問題になるわけで意外と太さは関係ないのかも...)

この電熱線に0.8Aくらい流すときの電圧を5Vとすると電熱線の長さは十数cmになります。もっと大きなものを切りたいときはそれに合わせて刃渡りを長くしその分電圧を上げる必要があります。

もちろん交流でもいいのですが、直流5Vにこだわるのはスマホの充電用のアダプタを使うとかニッケル水素4本直列にして使うとかそういうことを考えているからです。上のように1Aも必要ないですし、長時間通電することもないですからこれらで十分行けるはずです。


最初の写真にあるものの切断面
Img_20160319_2221361000

他の面よりツルツルになっています。

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関連



  「測定対象別記事一覧(測定、電子工作、天文計算)
    温度、気圧をはじめいろんな物理量の測定方法について


  「
過去記事の一覧(測定、電子工作、天文計算)

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コメント

この前カメラレンズヒーター用にニクロム線を使ったのでよくわかります。
ずっと昔にスチロールカッターとしても使ったことがあります。電極がはんだ付けできないので端をまるめてねじって手動糸鋸にピンと張るようにして使いました。使っているうちに伸びてくるので短めにして作っておく必要がありますよね。
こういったことでもきちんといろんな電流値で実験してしまうところがセッピーナさんらしいです^^。

確かに両端の処理がちょっと面倒です。
ニクロム線はそんなに伸びるものなんですか。となると細いニクロム線は不利でしょうね。
どの程度の発熱量で切れるかよくわからなかったのでいちばん細いものを買ってきたのですが、ちょっと細すぎたのかも。

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