半導体レーザー(レーザーポインター)のスペクトル
仮組みした簡易分光器改良版で半導体レーザーのスペクトルを見てみました。
ポツンと一本だけスペクトルが見えます(右下の方は遮光が不十分なための迷光によるものです)
半導体レーザーというのは厳密な意味では単波長ではないのかもしれませんが、半値幅は1nmとかそんなものみたいなので私の“機材”からすると実質単波長です。
なお今回使ったのは
「秋月電子通商 - 赤色レーザー発光モジュール(円筒型) LM-101-A2」
です。
商品説明には650nmと書いてありますが、半導体レーザーの出力光の波長は電流や温度でけっこう変化するもののようです。だからピント合わせにはいいかもしれませんが校正に使うのはまずいです。
====> 半導体レーザーの出力光の波長が変動する様子
周囲のネオンの輝線と比較すると0.5nmくらい移動しています。
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波長を調べたら649nmでした。
輝線一つだけでしかもその波長もはっきりしないですから、事前に(三波長型)蛍光灯の水銀線で校正して測定しました。
もっとも仮組みしただけのものですし、650nmというのは水銀線のある範囲よりずっと長い波長ですから、649nmというのがどこまで正しいのかよくわかりません。
==> その後上に追加した画像のようにネオンの輝線との比較をしてみました。
上側が656.3nm、下側が656.8nmで、ぜんぜん違う結果が出ています (^^;;
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ところで画像をよく見るとこれも「DVD簡易分光器の改良 (3) - 仮組立 」 に書いたのと同じような現象が発生しています。
早くどうにかしないとまずいのですが、相変わらず原因がはっきりしません。
==> 原因はわからないんですが、ゴースト(?)は出なくなりました。
「フラウンホーファー線の画像が画期的に改善! - 太陽光のスペクトル」
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まとめ記事
「DVD簡易分光器の自作とトラブルシューティング」
「光源別スペクトル(分光分布)一覧表 - DVD簡易分光器による」
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「ドップラー効果で太陽の自転速度を測る話し」
「Hαフィルターを使わずにHα写真を撮る方法」
「測定対象別記事一覧(測定、電子工作、天文計算)」
「過去記事の一覧(測定、電子工作、天文計算)」
参考
「国立科学博物館 - 理工学研究部 - 若林文高 - DVD分光器の回折条件」
「Welcome to my homepage. - DVD分光器」
「星は空の彼方、月よりも遠く
- 光害除去フィルター(3)透過特性の観察(2016/03/05)
- 光害除去フィルター(4)-脱線(簡易分光器の直線性)(2016/03/18)」
「ラジオペンチ - DVDのメディアで簡易分光器を作る-その1」
DVDから回折格子の切り出し方
「ラジオペンチ
- DVDのメディアで簡易分光器を作る-その2、(フラウンホーファー線が何とか見えた)」
スリットの作り方
「廊下のむし探検 - 手作り分光器」 (記事一覧)
「ブログ「廊下のむし探検」付録 - 手作り分光器の作り方」
「Web Page of T.Nomoto - スペクトル色々」 (「ネオンランプと水銀ランプ」)
「国立天文台 - 分光宇宙アルバム」
「国立天文台岡山天体物理観測所 - ☆スペクトル物語☆~デジタルアトラス~」
「原子スペクトルの観察と波長の測定 - リュードベリ定数の測定及び原子のエネルギー準位」
「資源エネルギー庁 - 太陽エネルギーの基礎知識」
「岩崎電気 - ランプ光源情報」
「ライトエッジ - 放電ランプ - メタルハライドランプ」
国立天文台編 「理科年表 第88冊」 丸善出版、2014
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コメント
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いつも興味深く実験を拝見しています。輝線が重複するのは、DVDの厚さによる多重反射ではないでしょうか。格子がポリカーボネートの裏側にあることが原因かと想像しています。もし勘違いがあればごめんなさい。
投稿: TT@北海道 | 2016年5月24日 (火) 10時51分
ご指摘ありがとうございます。
DVDを回折格子として使ったため何かしら悪影響が出ているのかもしれませんね。
ピントを(スリットではなく)DVDの表面に合わせたときの画像には確かに理由のよくわからないヘンなシマシマが見えたりします。
本物(?)の回折格子は相当なお値段なのでできればDVDで済ませたいのですが....
貼りあわせてあるところを剥がして使うというのはどうでしょう (^^;;
投稿: セッピーナ | 2016年5月24日 (火) 14時48分