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2016年6月24日 (金)

簡易分光器のフラウンホーファー線を岡山天体物理観測所と比較してみた(b線)

フラウンホーファー線の中にb線というのがあります。
Imgp927192582

小文字の“b”ですが、上の画像を見るとわかるように大文字の“E”より存在感があります。フラウンホーファー線を初めて撮ったとき、b線をE線と取り違えてしまったくらいです。

上の画像の右側にあるようにこのb線はb1、b2、b4の三つの吸収線からできているのですが、国立天文台岡山天体物理観測所 が主要なフラウンホーファー線の細かいところがわかる画像を公開しているのでどのくらい違うものか比べてみました。


その後この記事にあるものよりいい結果が出たものもあります。
  簡易分光器の限界に挑む - フラウンホーファー線(b)

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Sun5167_2
国立天文台岡山天体物理観測所 - 主なフラウンホーファー線 - マグネシウム b線
(提供国立天文台「
自然科学研究機構 国立天文台 ウェブサイト 利用規程」による)

私が簡易分光器で撮ったb線を同じサイズにしてみました。
Imgp9243c_2

画像を4倍してやっとこの大きさになりました。上の画像と比べるとみすぼらしすぎます。DVD簡易分光器の色分解能を岡山天体物理観測所と比較するのときは強気(?)の発言をしましたが、さすがに天文台にある分光器はすごいです。

簡易分光器の画像をよく見ると吸収線はb1、b2、b4の三本だけが写っているわけではないようです。せっかくなので両方の画像を数値化して(スペクトル画像(分光写真)を数値化(グラフ化)する方法など)比較してみました。

B

こうやって見ると両者の色分解能は一桁あるいはそれ以上違っている感じです。

ただ自信(?)をもってよさそうな点もあります。簡易分光器の分光分布曲線は微妙な凹凸があるのですが、これは確かに吸収線の存在を示しているようです。簡易分光器で輝度が下がっている点には吸収線(あるいはそのグループ)が存在しています。

最近ちょっと行き詰った感があったのですが、こういうのを見るとまたファイトが湧いてくるのでありました (^^;;

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もう少しましなb線の画像があったので数値化+一次元化した(「スペクトル画像(分光写真)を数値化(グラフ化)する方法」)上、再画像化した(「スペクトルデータをExcelでSVG画像にしてみた」)ものと岡山天体物理観測所の画像を比較してみました。

Imgp9362svgm43d199002dgraph
Sun5167
国立天文台岡山天体物理観測所 - 主なフラウンホーファー線 - マグネシウム b線
(提供国立天文台「
自然科学研究機構 国立天文台 ウェブサイト 利用規程」による)


吸収線のパターンが明暗には反映しているようです。b4のところはもう少し頑張れば二つの暗線に分離するかも....

===>  b2とb4の間の2本の暗線の分離に成功しました!
Imgp3680m44d63514d97520d362_3

(「簡易分光器の限界に挑む - フラウンホーファー線(b)」より)



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