DVD簡易分光器の改良 (4) - 組み立て
「DVD簡易分光器の改良 (3) - 仮組立 」で機能的には問題なさそうなことがわかったので実際の使用に耐えるように組み立ててみました。
再現性がいいこと(校正が容易であること)
スリット(やレンズ)は簡単に交換できること
回折格子の交換もやればできる程度にしておくこと
を重視しています。
各部の位置関係(寸法)は「DVD簡易分光器のスリット幅と色分解能の関係」にあるものを参考にしてください。
光源からの光を回折格子に導く下側の部分
左側のM3のボルトは位置決めのためとプラ板でパイプを上から押さえて固定するためです。
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同じ部分を横から見たところ
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カメラの取付部分
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同じくカメラの正面から見たもの
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うっかり組み立てたあとの写真を撮るのを忘れました。
こんなふうに組み立てナットで固定するだけです。
(これは迷光対策用の遮光板を入れる前の状態で組み立てたものです)
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遮光板を入れたあとの状態
プリンタ用紙で作った)パイプを連結して伸ばしスリット回折格子間距離を大きくしてあります。先端にちょっとだけ見える白いパイプはスリットを取り付けてあり交換可能です。
撮影例 フラウンホーファー線(D1/D2)
前の記事 「DVD簡易分光器のスリット幅と色分解能の関係」
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まとめ記事 「光源別スペクトル(分光分布)一覧表 - DVD簡易分光器による」
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参考
「国立科学博物館 - 理工学研究部 - 若林文高 - DVD分光器の回折条件」
「Welcome to my homepage. - DVD分光器」
「星は空の彼方、月よりも遠く
- 光害除去フィルター(3)透過特性の観察(2016/03/05)
- 光害除去フィルター(4)-脱線(簡易分光器の直線性)(2016/03/18)」
「廊下のむし探検 - 手作り分光器」 (記事一覧)
「ブログ「廊下のむし探検」付録 - 手作り分光器の作り方」
「Web Page of T.Nomoto - スペクトル色々」 (「ネオンランプと水銀ランプ」)
「国立天文台岡山天体物理観測所 - ☆スペクトル物語☆~デジタルアトラス~」
「原子スペクトルの観察と波長の測定 - リュードベリ定数の測定及び原子のエネルギー準位」
「資源エネルギー庁 - 太陽エネルギーの基礎知識」
「岩崎電気 - ランプ光源情報」
「ライトエッジ - 放電ランプ - メタルハライドランプ」
国立天文台編 「理科年表 第88冊」 丸善出版、2014
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コメント
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すごいですね~!
ネジで角度が微調整できるようにもなっているのですね。
天体望遠鏡に接続できるようになれば恒星のスペクトルも期待できますね。
投稿: ほよほよ | 2016年6月 3日 (金) 13時55分
恒星のスペクトルは観察してみたいのですが、追加の工作と最低でもフリップミラーできれば赤道儀が必要になるのでちょっと難しそうです。
たぶん炎色反応や放電管の方に行くと思います。放電管は簡単なものを自分で作ってみたいと前々から考えていましたので。
投稿: セッピーナ | 2016年6月 3日 (金) 18時29分