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2016年6月18日 (土)

DVD簡易分光器の色分解能を蛍光灯の輝線で実測してみた

この記事の結論

ひとことでいうと、スリットの間隔を狭くするほど、スリットと回折格子の間の距離を大きくするほど簡易分光器の性能は向上する、という当たり前の結論です。

ただしDVDを使った簡易分光器はどんなにがんばっても色分解能が54,000を超えることはありません(理論的限界)

DVD-Rを回折格子として使った簡易分光器についてスリット・回折格子間の距離 L をスリット間隔(スリット高、スリット幅) s で割った値を N とするとき

・ 簡易分光器の色分解能は N に比例します。

・その比例定数は2程度です。

・今回作成した簡易分光器の色分解能は5000程度であり、0.1nm程度以下の波長の差は識別できなさそうです。

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実験装置

・三波長型蛍光灯

・DVD簡易分光器

携帯仕様( L=190mm、s=0.1mm, 0.25mm, 0.4mm, 0.7mm)
Imgp3529te1000

Photo

簡易分光器携帯仕様・撮影例

半導体レーザー出力光の波長の変動
Imgp846668m99d41300t1000
半導体レーザー出力光の波長の長期的・短期的変動より)


フラウンホーファー線観測仕様( L=310mm、s=0.1mm, 0.25mm, 0.4mm, 0.7mm)
Imgp3527te1000

Photo_2

簡易分光器フラウンホーファー線観測仕様・撮影例

F線からE線あたりのフラウンホーファー線
Imgp30273535

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実験方法

簡易分光器で三波長型蛍光灯の光を撮影し、画像上の水銀の輝線576.959nmの半値幅と輝線576.959nm、579.065nmの間隔から色分解能を求め、スリット・回折格子間の距離、スリットの間隔、N値と色分解能の関係を考察します。

詳細は

  「DVD簡易分光器の性能チェック - 色分解能の調べ方

にあります。

Imgp8275m47d3132524502650e1000
矢印で示した2本が色分解能の測定に使用する水銀の輝線です。

 

--------

画像上の水銀輝線の半値幅はL=190mmのときもL=310mmのときもスリットの間隔におおむね比例します。
Vs_2

簡易分光器の色分解能はN値に比例していると見ていいようです。
Vsn


--------

測定に使用した画像

今回はオリジナルの画像を使いましたのでクリックすると横幅4,000ピクセルの画像がご覧いただけます。
アップロードしたとき縮小されてしまったようです。横幅1300ピクセルくらになっていました。ピクセル等倍の画像は記事の最後にあります。

d=740nm L=190mm s=0.7mm (N=270)
PENTAX Q + 06 TELEPHOTOZOOM  f=30mm F5.6 ISO125 1.3s
Imgp8898m46d71300

d=740nm L=310mm s=0.7mm (N=440)
PENTAX Q + 06 TELEPHOTOZOOM  f=30mm F5.6 ISO125 2.5s
Imgp8897m4671300

d=740nm L=190mm s=0.4mm (N=480)
PENTAX Q + 06 TELEPHOTOZOOM  f=30mm F5.6 ISO125 2.5s
Imgp8896m4671300

d=740nm L=190mm s=0.25mm (N=760)
PENTAX Q + 06 TELEPHOTOZOOM  f=30mm F5.6 ISO125 4s
Imgp8894m4671300

d=740nm L=310mm s=0.4mm (N=780)
PENTAX Q + 06 TELEPHOTOZOOM  f=30mm F5.6 ISO125 5s
Imgp8895m4651300

d=740nm L=310mm s=0.25mm (N=1200)
PENTAX Q + 06 TELEPHOTOZOOM  f=30mm F5.6 ISO125 8s
Imgp8893m4631300

d=190nm L=190mm s=0.1mm (N=2000)
PENTAX Q + 06 TELEPHOTOZOOM  f=30mm F5.6 ISO125 10s
Imgp8891m47d01300

d=190nm L=310mm s=0.1mm (N=3000)
PENTAX Q + 06 TELEPHOTOZOOM  f=30mm F5.6 ISO125 20s
Imgp8889m471300

最後の画像の測定対象部分をピクセル等倍で切り出したもの Imgp8889_3



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