« 簡易分光器用 - 輝線・吸収線の波長表(フラウンホーファー線を含む) | トップページ | 簡易分光器の原理(仕組み) (1) »

2016年7月22日 (金)

続・蛍光灯のスペクトルに10本の水銀輝線を見る

蛍光灯のスペクトルに10本の水銀輝線を見るで水銀の輝線なのか疑わしかったものの再検討です。

今回はネオンランプの光といっしょに撮影し波長の特定が正確にできるようにしてみました。

まず

579.1nmの右側にあるルミネッセンスのピークと思っていたところの波長は580.2nmでした。水銀の輝線は580.4nmにあり違いすぎるので、これはやっぱり水銀の輝線ではないようです。”

と書いた580.4nmのところです。

Imgp8795nesvg31jpgm4d66142114605406

これだけだとよくわからないのでグラフ化したもの。
Imgp8795nesvg31jpgm4d661421146054_2

前回は実測値 580.2nmと書いてしまったのですが、ネオンランプの輝線も含めて改めて波長を求めてみると580.4nmに近いです。グラフもピークが580.4nmの水銀輝線のあるべき位置とぴったりあっています。

やっぱり水銀の輝線だったのか、とも思うのですが....

-------

以前高い色分解能で撮影したものを見てみます。

Imgp92569259m47d2t

577.0nm579.1nmは水銀の輝線らしくくっきりとしているのに対し580.4nmの方はなんとなくぼんやり写っています。これを見ると水銀の輝線ではないとした方がよさそうです。
ここに水銀の輝線があるのは間違いないのでしょうが、それより蛍光物質のルミネッセンスがはるかに勝っている感じです。

---------

もう一つは690.7nmの方です。

波長は既知の輝線を使って画像位置と波長の関係の近似式を作りそれから推定するわけですが、蛍光灯の場合は579.1nmが既知のいちばん波長が短い輝線になるので近似式で690.7nmあたりを推定するのはかなりムリがあります。しかしこの問題は波長の長い輝線が多いネオンランプを使えば解決します。

Imgp8795nesvg31jpgm4d66142114606607

ネオンランプの輝線は693.0nmそして703.2nmが写っていましたが、690.7nmのところには(トーンカーブを調整したものを見ても)残念ながら何もありません。

前回の、これが690.7nmかもしれない、と見えたのは蛍光物質のルミネッセンスだったみたいです。

念のためグラフの方を見ても影も形もありませんでした。
Imgp8795nesvg31jpgm4d661421146066_2

-------

ということで現時点の蛍光灯で見える水銀の輝線は次のようになります。

  404.7nm ◎ 強・確実に写っている
  407.8nm ○ 弱・たぶん間違いない
  433.9nm △ 微・ちょっとあやしい
  434.8nm ○ 弱・たぶん間違いない
  435.8nm ◎ 強・確実に写っている
  491.6nm ○ 弱・たぶん間違いない
  535.4nm ☓ (痕跡なし)
  546.1nm ◎ 強・確実に写っている
  567.6nm ☓ (痕跡なし)
  577.0nm ◎ 強・確実に写っている
  579.0nm ☓ (弱いはずなので下の579.1nmから分離するのは難しそう)
  579.1nm ◎ 強・確実に写っている
  580.4nm ☓ (痕跡なし
、蛍光物質ルミネッセンスのピークと一致
  588.9nm ☓ (痕跡なし、蛍光物質ルミネッセンスの中)
  589.0nm ☓ (痕跡なし、蛍光物質ルミネッセンスの中)
  623.4nm ☓ (痕跡なし、蛍光物質ルミネッセンスの中)
  671.6nm ☓ (わずかにピークがあるが、ノイズと判別不能)
  690.7nm ☓ (痕跡なし)


なお671.6nmは今回は671.7nmにネオンの輝線があるため有無については検討できませんでした。あとは433.9nmが未決着です。



前の記事 「
蛍光灯のスペクトルに10本の水銀輝線を見る
この記事 「
続・蛍光灯のスペクトルに10本の水銀輝線を見る
次の記事 ----------


まとめ記事
  「
簡易分光器 - 作り方・使い方のまとめとリンク集
    簡易分光器とは?
    簡易分光器の実力
      太陽光(フラウンホーファー線)
      蛍光灯
    原理・設計
    製作・材料
      スリット

      回折格子
      構成/構造
    フラウンホーファー線の撮影法
    簡易分光器の性能評価
    トラブルが起きたときの対処法
    画像の数値化・グラフ化
    デジカメの分光感度特性
    スペクトルデータの再画像化

    分光器の応用
      光害カットフィルターの特性を調べる
      半導体レーザー出力光の波長の変化
      簡易分光器では手が出ないようなもの
    スペクトル(画像)の実例(a18)
      フラウンホーファー線(a19)

    スペクトルに関する資料・参考サイト・書籍 (a17)
      波長表
      スペクトルについての知識
      分光器原理設計
      観測装置
      いろんなスペクトルの例
      フラウンホーファー線など
      太陽、光源について
      炎色反応

      スペクトルの分析
      応用
      分光観測の歴史
      色について


---------


  「
測定対象別記事一覧(測定、電子工作、天文計算)
  「
過去記事の一覧(測定、電子工作、天文計算)

« 簡易分光器用 - 輝線・吸収線の波長表(フラウンホーファー線を含む) | トップページ | 簡易分光器の原理(仕組み) (1) »

簡易分光器とスペクトル」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 続・蛍光灯のスペクトルに10本の水銀輝線を見る:

« 簡易分光器用 - 輝線・吸収線の波長表(フラウンホーファー線を含む) | トップページ | 簡易分光器の原理(仕組み) (1) »

フォト

サイト内検索

  • 記事を探されるんでしたらこれがいちばん早くて確実です。私も使ってます (^^;; 検索窓が表示されるのにちょっと時間がかかるのはどうにかしてほしいです。

新着記事

リンク元別アクセス数

  • (アクセス元≒リンク元、原則PCのみ・ドメイン別、サイト内等除く)

人気記事ランキング

  • (原則PCのみ、直近2週間)
無料ブログはココログ