HDD(ハードディスク)の物理的破壊の現実的な方法
ここでは後者の話題です。よくハンマーやドリルでというのがあるのですが、これは実際にやったことがある方はわかると思いますがそう簡単ではありません。ハンマー=金槌、ドリル=電動ドリルという連想が間違っているように思います。もう少し現実的な(=あんまり力が要らない)方法を考えてみます。
この“ハンマー”というのが具体的にどの程度のものが必要かは
「徒然ちょっとメモ' - 3.5インチHDDを効率よくデータ消去(というか破壊) 」
をご覧になればわかっていただけると思います。
ところで不思議に思うのは皆さん漏洩すれば何らかの損失を受けるようなアカウント情報とか人に見られたら恥ずかしい画像みたいなのをそのままディスクに保存されているのでしょうか。そういうことをしたら(不要になったから手放すときのことよりその前に)空き巣に持って行かれたらどうなるかみたいなことを考えた方がいいんじゃないでしょうか。
私は最近断捨離の一貫でHDDを十数本ヤフオクに出品したのですが、全部クィックフォーマットで済ませました。
今回対象にするのはこんな3.5インチのHDDです。ネジを外すことができれば上蓋が開きますのであとはプラッタを適当に処理します。ネジはほとんどのHDDがトルクスネジです。私は工具がなかったのでマイナスドライバーとかラジオペンチでやって3本だけは上蓋をはずすことができました。ただメーカーや作られた年代によっていろいろ違いがあります。
それからこのHDDは7箇所ネジが見えますが、実際はもう一箇所あります。一つか二つラベルの下にネジがあるので外すときは注意します。
上蓋を開けられたら割ってもキズをつけてもいいのですが、けっこう硬度があります。後に書くように(ドリルのキリコでも混ぜた)接着剤を塗るというのが楽で(=力が要らなくて)いいと思います。
例外的なのですが、こんなふうにプラッタまで簡単に分解できるものもありました。
表面反射鏡として使えるんじゃないかと思えてしまうくらいきれいです。
上蓋を外せないときは側面に注目します。
たいていどっかに隙間があります。そこに大きめのマイナスドライバーを差し込みちょっとだけでいいのでこじ開けます。
これはあんまりこじ開けられなかった例ですが、パッキンを取り外すことができました。写真でははっきりしないのですが内部が少しだけ見えるようになりました。
隙間がちょっとでもできるとプラッタはすぐ近くにあります。上の写真ではプラッタの外周や竹串がプラッタに反射しているのがわかると思います(これはマイナスドライバーなんかではどうしても外せないネジが3本あったものです)
したがってちょっとでも隙間ができたらそこからコシの強い紙に(エポキシ系など)接着剤を塗って差し込めばプラッタにくっつくはずです。プラッタの表面は清浄ですから強く接着されるはずです。
この方法ではデータを消すことはできませんがプラッタが凸凹になってしまうのでHDDとしてデータを読み込むことはできなくなります。国家機密とか企業のトップシークレットでもない限りこれで十分でしょう。
--------
たいていの方はHDDが人手に渡ったとき興味本位で(出来心?で)HDDの内容を読み取られてしまうのを心配しているのだと思います。
それだったらこれだけでも十分なような気がします。
HDDの裏
ここまですればデータを読み取ろうとすると最低でも同じ型番のHDDの基板を見つけて取り付ける必要があるわけで、興味本位でそこまでやる人はいないでしょう。
基板を取り外せないこともありますが、そういうときはソケットを壊すか基板を割れば同じことでしょう。
SATAだとソケットは基板の一部なのでポキっと折ればいいと思います。
これも力まかせですのでエレガントにやりたければ適当にハンダを盛ればいいでしょう。
基板をはずしておくと、これにはきっと重要なデータが入っているに違いない、と思われ何がなんでも読み取ってやろうと思われるかもしれません。一方わからないようにハンダでブリッジを作っておけば故障したHDDだから捨てたんだと思ってデータを読みとろうという気が起きないかも。
基板をはずすより基板を壊した上で基板が外せないようにしてしまうというのがもっといいかもしれません。
---------
上に引用した徒然ちょっとメモ' - 3.5インチHDDを効率よくデータ消去(というか破壊) 」のコメントにちょっとおもしろい方法があります。VCMの磁石を使えばいいというものです。
私は上蓋は鉄でできていると思っていたのでそんな方法でデータを消せるのかなあと思ったのですが、実際に調べてみると上蓋は磁性体ではありませんでした(全部が全部そうなのかわかりませんが)
だったら確かにそういう方法もありそうです。VCMの磁石というのはHDDの部品の一つでこんなものです。
右側はコイル部+磁気ヘッドで左側が磁石です。磁石は二つが対向して強力な(そしておそらく一様な)磁場を作るようになっています。
’
(パチンパチンやってたら接着した部分が剥がれてしまいました。上の右側の磁石の位置はそのためちょっとはずれています)
この方法は力がまったく不要なエレガントな方法に見えますが、じつはけっこう力がいります。この磁石はあまりにも強力すぎるので取扱が難しいからです。それにVCMの磁石を取り出すため一個だけはなんとかしてHDDを分解する必要があります。
----------
新たに壊さなければいけないHDDが見つかったので、途中で写真を撮っておきました。これでVCM(の磁石)がどこにあるかわかると思います。
プラッタにひっかきキズがありますが、たぶんカバーを外したとき手元が狂ってプラッタに落としたときのものだと思います。鏡として使えなくなりました (^^;;
« 石神井川はコイキングだらけ - ポケモンGO | トップページ | Status of VPN Server(seppina01 and seppina03) »
「パソコン・インターネット」カテゴリの記事
- さくらインターネットのレンタルサーバーでGOで書いたCGIを動かした(苦労)話(2021.04.19)
- SHOWROOMのAPI - 「ライブ情報」の取得(GO言語のソースつき)(2019.10.26)
- SHOWROOM 星集め・星投げツール スケジュールの詳細化 BreakDownSchedule() (三周のやり方を例に)(2019.09.25)
- SHOWROOM 新・自動三周ツール -- GO言語によるブラウザ制御 (1) main()(2019.09.17)
この記事へのコメントは終了しました。
« 石神井川はコイキングだらけ - ポケモンGO | トップページ | Status of VPN Server(seppina01 and seppina03) »
コメント