ペリカンとダイソーの万年筆インクカートリッジの形状
万年筆のインクカートリッジにも(日本のメーカーはほとんど採用してませんが)共通規格みたいなものがあるようです。欧州共通規格、ヨーロッパ統一規格、欧州標準規格、ヨーロッパタイプなど、いろんな表現で紹介・説明されているのがそれです。
もっともこれだけ表現がいろいろあると、ほんとうに規格なんだろうかという疑問も湧いてきます。また規格という以上図面くらいありそうなものですが、まだどこでも見たことがありません。
そこでこの共通規格(?)にそって作られているとされるペリカンのインクカートリッジの形状を調べてみました。ついでに共通規格の万年筆に使えるという情報もあるダイソーのインクカートリッジも調べてみました。形状という以上外形だけでなく内部の形状も重要なのですが、今回は外形だけです。
写真は上がダイソー、下がペリカンです。
追記
その後確認したところダイソーのヨーロッパタイプ風カートリッジは2種類あるようです。そして今回のものは内法で見るとペリカンのものとはかなり異なるようです。
このダイソーのカートリッジは別としても、カートリッジは純正品を使用することをおすすめします。ヨーロッパタイプとは言ってもまったく同一の形状ということはないようです。どうしてもカートリッジが入手できないなら互換品を探すのもしようがないのですが....
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(そのうち寸法もちゃんと入れます)
上がペリカン(Pelikan 4001 TP/6 16I 短いタイプです)、下がダイソー(万年筆11用です)
なおボールの大きさはまだ測っていません。上の図は(何の根拠もなく)ボールの径が2.5mmとして書いてあります。
ペリカンのインクカートリッジ(ショートタイプ)の全長は38.3mmあります。
万年筆に刺す部分の外径は4.3mmでした。この部分は外径より内径が重要なのですが、まだ測っていません(測ってないわけではないのですが、ここに数値を書くだけの自信がありません)
先端から2.2mmのところから径は大きくなり先端から3.3mmのところで6.5mm径になります。ここからもゆるくテーパがついておりいちばん外側は7.4mm径になっていました。
一方ダイソーのカートリッジはこれと似たようなつまり同一ではない形状です。全長からしてペリカンよりちょっと長く39mmあります。
先端の径はペリカンと同じ4.3mmですし、ここの部分の内径も同じようです。ただこの部分の長さがペリカンよりずっと長いです。先端からボールの表面までの距離を測るとペリカンが0.3mm程度なのに対しダイソーのは1.8mmありました(ダイソーのカートリーッジの先端を1.5mm切り落せばよく似た形状になるともいえます)
ダイソーのは先端から3.5mmのところから膨らみはじめ4.7mmのところで6.4mm径です。またCのところに段差があり、ここから6.8mm径と若干太くなります。いちばん外側では7.6mm径になります。
ほんの少しの差ですが、Bの部分ではペリカンの方が太くCの部分ではダイソーの方が太くなっています。
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この二つに互換性があるかということだと、どう考えても100%の互換性はありませんが、意外に使えるかもという気がしないでもないです。
Cの段差のところがつっかかって差し込めない、なんて万年筆があるのかもしれません。そういう意味では万年筆の方の形状も調べる必要があります。
二つの外形図を重ねたもの((想定した)ボールの位置が一致するように重ねてあります)
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そのうち万年筆の形状やモンブランやオートのインクカートリッジの形状を調べてみるつもりです。
左がペリカン、右がダイソーです。
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