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2017年12月25日 (月)

太陽の赤経・赤緯・地心距離をExcelで求める(海洋情報部の計算式) 2018年版

海上保安庁・海洋情報部の計算式とデータを利用して太陽と月、主要な惑星の視位置を求める2018年版のExcelシートを作成しました(2013年1月1日~2018年12月31日の範囲で利用できます)

  ダウンロード Excel_Sun_Moon_Planets_2018.xlsx (314.9K)

この方法は精度が高いかわりに使える期間が限定されます。長期間に渡って使える近似式が必要な方は

  海上保安庁水路部の略算式 - 月の位置の略算(1) 黄経

から始まる一連の記事を御覧ください。

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以前きなこさんから御指摘があった月の視位置の計算で地心距離の計算方法が間違っているという点については2018年版では修正済です。

  参考    月の視位置計算で地心距離の計算に誤りが.....
         
このブログの変更履歴・正誤表など


  以下のものが含まれています。
  ・太陽の視位置(海洋情報部の計算式)
  ・月の視位置(海洋情報部の計算式)
  ・月の観測値から見た視位置(海洋情報部の計算式+α)
  ・主要な惑星の視位置(海洋情報部の計算式)
  ・恒星の星表位置から視位置を求めるシート
   (有効数字8桁程度の精度があります)
  ・度分秒と小数の度の相互変換

なおおまけの“恒星位置計算”シートは2016年版(及びそれ以前)には視線速度がゼロでないときの固有運動の計算(恒星の視位置に対する固有運動と視線速度の影響)と年周視差の計算(単位はmasなので1000で割らなければならないのをそのまま使っていました)に誤りがありましたので2017年版以後では修正しました。

計算結果と「国立天文台 - 暦計算室 - 暦象年表」との比較

2018_

関連

  「
太陽の赤経・赤緯・地心距離をExcelで求める(海洋情報部の計算式) 2017年版
  「月の赤経・赤緯・地心距離をExcelで求める(海洋情報部の計算式) 2017年版
     (Excelシートは同じものです)
  惑星(金星・火星・木星・土星)の赤経・赤緯・地心距離をExcelで求める(海洋情報部の計算式) 2017年版
   (太陽、月、恒星の視位置の計算シートも含まれていますが、それらの暦象年表との視位置の比較は含まれていません)

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  「
太陽の赤経・赤緯・地心距離をExcelで求める(海洋情報部の計算式) 2016年版
  「
月の赤経・赤緯・地心距離をExcelで求める(海洋情報部の計算式) 2016年版

  「
恒星の位置計算 - ヒッパルコス星表の使い方から大気差の計算式まで

  「
記事目次・趣味の天文計算
  「
記事目次・掩蔽(星食)

------

 

=====

関連記事と外部リンクのリストExcelで天文計算・記事目次とリンク集

内容は月や惑星のとあんまり変わらないのですが、検索で直接このページに来た方もいらっしゃると思うので....

---------

目的
  任意の中央標準時における太陽の赤経・赤緯・地心距離を求める

座標系
  ICRS/ICRFJ2000.0座標系平均位置真位置視位置(地心)、視位置(測心)
適用期間
  2013年1月1日~2018年12月31日(拡張可能)

計算手法
  海上保安庁海洋情報部の計算式による(記事本文参照)

精度
  度の表示で小数点以下第5桁目に若干の誤差あり
  (小数点以下第5桁=度分秒の0.04秒、時分秒の0.002秒)
  要するに誤差は太陽の直径の1/50,000とか2/50,000とかそんなものです。


備考・使用上の注意
  月及び主要な惑星についても同様の記事があります。
  Excelファイルは内容は同じもので、どのシートがアクティブになっているかの違いだけです。

--------

海上保安庁海洋情報部」では太陽の視位置の概算式を提供しています。

概算式とは言ってもこの海洋情報部の計算式はけっこうな精度があります。ウソだと思ったら「天文計算サイトの精度比較 - 月の視位置(赤経・赤緯・黄経・黄緯・位相角・輝面比)」を御覧ください (^^;;

海上保安庁海洋情報部 - 海の情報  - 天文・暦情報」 にデータがあります。

なお海上保安庁海洋情報部というのはその昔海上保安庁水路部という(天文計算マニアには)懐かしい名前だったところです。

  「平成30年版 解説と計算例
  「平成29年版 解説と計算例

  「解説と計算例」 (2016年版)
  「解説と計算例」 (2015年版)
  「解説と計算例(PDF)」 (2014年版)
  「解説と計算例(PDF)」 (2013年版)

に計算方法があり
  「平成30年版 計算用数値」 (PDF)
  「平成29年版計算用数値 」 (PDF)

  「計算用数値(PDF)」 (2016年版)
  「計算用数値(PDF)」 (2015年版)
  「計算用数値(PDF) 」 (2014年版)
  「計算用数値(PDF) 」 (2013年版)

あるいは

  「平成30年版計算用数値」 (テキスト)
  「平成29年版計算用数値 」 (テキスト)

  「計算用数値(txt)」 (2016年版)
  「計算用数値(txt)」 (2015年版)
  「計算用  「数値(テキスト) 」 (2014年版)
  「計算用  「数値(テキスト) 」 (2013年版)

が計算に必要なデータ(係数)があります。

計算方法は別に年度によって異なるわけではありませんがΔT(地球時-世界時)は変化しますのでその点は注意します

-------

太陽(つまり太陽に対する地球)だけでなく、月、惑星(金星、火星、木星、土星)、黄道傾斜角、主な恒星の位置を知るためのデータ(係数)が提供されています。

この計算式による計算結果は掩蔽などの予測に十分使える__つまりアマチュア的には十分な__精度があります。

ただ一点難点があって時期によって計算に必要な数値を変更しなければなりません。 太陽は月ほどには動きが複雑でなく係数の一つの組で四ヶ月くらい使えます(この記事からダウンロードできるExcelのファイルでは係数の切替は自動的に行うようにしてあります)


こういう略算式には

  軌道計算(+摂動)から理論的に得られたもの

  軌道計算の結果を数学的な関数と考えて近似したもの

があるようですが、上記で提供されているものは数式の形から考えて後者と思われます。

-------

今回作成したExcelのシートでは年月日から使用する係数の組を選択することによって2013年1月から2017年12月の期間で使えるようにしてあります。計算方法は「平成29年版 解説と計算例 」にしたがっています。

来年8月頃になると2018年用の係数が公開されるはずなのでそのデータを追加すれば2013年~2018年に渡って使えるようになります。データは2008年のものからあり2008年から通して使えるものも作れるのですがあんまり必要性がないのでまだ作ってません。

参考

  水路部の略算式
    「海上保安庁水路部の略算式 - 月の位置の略算(1) 黄経
    「海上保安庁水路部の略算式 - 月の位置の略算(3) 観測地から見た赤経・赤緯と方位角・高度
    「海上保安庁水路部の略算式 - 月の位置の略算(2) 黄緯と赤経・赤緯

    「海上保安庁水路部の略算式 - 太陽位置の略算(1)
    「海上保安庁水路部の略算式 - 太陽位置の略算(2) 黄経

    「海上保安庁水路部の略算式で太陽の視位置(赤経、赤緯)を求める

    「日の出・日の入りの計算」の略算式で太陽の黄経を求めてみた


    「理科年表(暦象年表)における太陽の黄経の意味
    「海上保安庁水路部の略算式はいつまで使えるか? - 太陽の黄経を例に」

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