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2018年7月11日 (水)

高電圧モジュールの放電開始電圧 - 針状電極間の放電

(平等電界を想定した)軸が直交した円筒電極間の放電開始電圧と針状電極と円筒電極間の放電を試したので今回は針状電極間の放電です。

記事のタイトルは放電開始電圧となっていますが調べているのは正確には

円筒電極-円筒電極の放電から推定した放電電圧での針状電極-針状電極の放電開始電極間距離

ということになります。

今回は火花放電の開始前に部分放電(コロナ放電)らしきものがはっきり見えました。
Imgp5972

これ全路発光してるように思えるのですが、

「電極の電位傾度の大きい部分の気体が局所的に発光するコロナ放電」(岩波 理化学辞典 第5版 大気中放電)

とするとどういうことになるんでしょう。

火花放電が始まるとあいかわらず火花が撮影できません。

Imgp59760700

NDフィルターそれもそうとう値が大きなのを使わないと火花を撮影するのは難しそうです。

 

これまで静止画だけで、どんな感じで放電しているのかイメージがわかない方もいらっしゃると思うので動画も作ってみました。



あ最初の方シューというかジーというかそういう音がしていますが、これが部分放電が始まったときの音です。光は見えなくても音は聞こえるということが多いので音にも注意しましょう。最後の方はかなり(30mmくらいまで)電極を離していますが、電極の先端は光っています。

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さて放電が開始した電極間距離ですが

  推定 11kV のとき  9.1mm
  推定 16kV のとき 13.8mm

でした。よく見かえける1万Vだったら1cmというのはこのあたりから出てくるのでしょう。

パッシェンの法則のグラフに書き込むと次のようになります。

Paschenslaw_3

電極が両方とも針状だと放電が始まる電極間距離が大幅に伸びる(あるいは、特定の電極間距離に対する放電開始電圧が大幅に低下する)のがわかります。

次は高電圧出力モジュールの入力電圧・電流や出力側電流の変化を調べてみたいと思っています。

===================

参考

  「
簡易分光器 - 作り方・使い方のまとめとリンク集」  (本来の目的)

  「放電開始電圧をパッシェンの法則から知る (この記事)
  「高電圧モジュールの放電開始電圧 - 円筒電極と針状電極
  「高電圧モジュールの放電開始電圧 - 針状電極間の放電

  「Amazonで買った400000V高電圧発生モジュールの出力電圧

  
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