カテゴリー「趣味の実験」の310件の記事

2018年7月18日 (水)

100Ω抵抗器の端子間で発生した火花放電(沿面放電)

パチパチ放電してるのを見てるだけじゃ意味ないのですが、電圧測定は分圧器作るのがけっこうたいへんそうです。電圧測定も静電電圧計みたいな方向に行けばおもしろうそうですが手間がかかるように思います。

それに比較して電流測定はそれほど難しくないように思えます。少なくとも部分放電(コロナ放電)のとき流れる電流は次のような方法で簡単に測れそうです。

Photo

入力側に定格5V/1.8Aの電源アダプタを使っていますので出力側が16,000Vとすると部分放電の状態だとどんなに大きくても0.5mA程度しか流れないはずです。

火花放電が発生したときどうなるかよくわからないのですが、例えば抵抗値を100Ωにすれば1A流れても100Vですからテスター(DMM)で問題なく測れます。

ということで(テスターは使わず)上のように放電の起きる間隙と直列に100Ωの抵抗器を入れてどうなるか見てみました。

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2018年7月15日 (日)

Amazonで買った「400000V高電圧発生モジュール」の出力極性

まずこの画像(写真)を御覧ください。

Corona

「400000V高電圧発生モジュール」(実際はたぶん40kV)の出力を両方とも針状電極に接続しある程度電極間の距離をとって部分放電(コロナ放電)を起こさせているところです。

左右対称になっていないのは極性があるからでしょう。コロナ放電については極性によって放電の進行に次のような違いがあるそうです。

正コロナ(正針コロナ)

  膜状コロナ  => ブラシコロナ => ほっすコロナ(ストリーマコロナ) => 火花放電

負コロナ(負針コロナ)

  負グローコロナ ======> 火花放電

これについては

  大木正路 「高電圧工学」 槇書店, 1982

やこれまで引用した書籍を参考にしていますが、要するに正極側の発光領域は電界が強くなるにつれて次第に広がっていき火花放電の直前には負極まで達するのに対し、負極側の発光領域は電界にかかわらず電極付近に限定されるということです。

このことを前提に上の画像を見ると左側が正極であることがわかります。

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2018年7月11日 (水)

高電圧モジュールの放電開始電圧 - 針状電極間の放電

(平等電界を想定した)軸が直交した円筒電極間の放電開始電圧と針状電極と円筒電極間の放電を試したので今回は針状電極間の放電です。

記事のタイトルは放電開始電圧となっていますが調べているのは正確には

円筒電極-円筒電極の放電から推定した放電電圧での針状電極-針状電極の放電開始電極間距離

ということになります。

今回は火花放電の開始前に部分放電(コロナ放電)らしきものがはっきり見えました。
Imgp5972

これ全路発光してるように思えるのですが、

「電極の電位傾度の大きい部分の気体が局所的に発光するコロナ放電」(岩波 理化学辞典 第5版 大気中放電)

とするとどういうことになるんでしょう。

火花放電が始まるとあいかわらず火花が撮影できません。

Imgp59760700

NDフィルターそれもそうとう値が大きなのを使わないと火花を撮影するのは難しそうです。

 

これまで静止画だけで、どんな感じで放電しているのかイメージがわかない方もいらっしゃると思うので動画も作ってみました。



あ最初の方シューというかジーというかそういう音がしていますが、これが部分放電が始まったときの音です。光は見えなくても音は聞こえるということが多いので音にも注意しましょう。最後の方はかなり(30mmくらいまで)電極を離していますが、電極の先端は光っています。

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2018年7月 9日 (月)

高電圧モジュールの放電開始電圧 - 円筒電極と針状電極

前々回の記事で(平等電界を想定した)軸が直交した円筒電極間の放電開始電圧を検討しました。今回は同じ条件で針状電極と円筒電極間の放電を試してみました。

記事のタイトルは放電開始電圧となっていますが調べているのは正確には

円筒電極-円筒電極の放電から推定した放電電圧での針状電極-円筒電極の放電開始電極距離

ということになります。

やり方は以下のようなものです。

Imgp5958_trm_enl1000

あまりに雑なので、せめてスライドさせる木の板にはガイドをつけ、電極間距離を0.1mm単位で読み取れるようにしたいものです。

でさっそく結果ですが、離れたところから近づけていって定格 5.0V/1.0A のUSB電源(このときの出力電圧は11,000Vと推定)で4mm、定格1.0V/1.8AのUSB電源(このときの出力電圧は16,000Vと推定)で5.5mmで放電を開始しました(注)

円筒電極-円筒電極の結果をもとにすると以下のようなことになります。

Paschenslaw_2

解釈の仕方としては

電極間電圧が10,000Vのとき、円筒=円筒だったら、電極間間隔が2.5mmになれば放電を開始し、円筒=針状だったら 4mmでも放電を開始する
電極間電圧が16,000Vのとき、円筒=円筒だったら、電極間間隔が4mmになれば放電を開始し、円筒=針状だったら 5.5mmでも放電を開始する

あるいは

電極間間隔が4mmのときの放電開始電圧は円筒=円筒で16,000V、円筒=針状であれば10,000Vである
電極間間隔が4mmのときの放電開始電圧は円筒=円筒で21,000V、円筒=針状であれば16,000Vである

がありますが、後者の方がいいような気もします(そのうちちゃんと考えます)

注 推定電圧は前回の記事では「標準球ギャップの火花電圧」から推定したのですが、今回はパッシェンの法則(定数の決め方は前回の記事にあります)から推定したものです。今後の記事の整合性を保つためにはその方がいいと思ったからです。

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2018年7月 7日 (土)

放電開始電圧をパッシェンの法則から知る

前記事Amazonで買った400000V高電圧発生モジュールの出力電圧で「パッシェンの法則」についてふれました。こまかい話は後回しにして電極間距離から放電開始電圧を求めるグラフを先に示します。

Paschenslaw

注意すべき点

パッシェンの法則の要点は

  放電開始電圧は「気体の圧力と電極間距離の積( p*d )」の関数である。

ということで、ここでは具体的な形としては

  Vs = B * p*d / ln(A * p*d / ln( 1 + 1/γ))

を使っています。

パッシェンの法則・上式の導出については

  藤田文太郎「放電管」(共立全書) 共立出版, 1954

などにあります。

「標準球ギャップの火花電圧」は

  静電気学会「静電気ハンドブック」オーム社, 1981

にある値を使いました。球の直径が電極間距離に比べて十分大きいデータの値を採用しています(ただしこのデータは一球接地を前提にしています)

平等電界(例えば電極間隔に比較して直径が十分大きい球状電極間)での放電を前提にしています。針状電極であれば放電開始電圧はもっと低くなるはずですが、それについてはまた別に記事にしたいと思います。
  「高電圧モジュールの放電開始電圧 - 円筒電極と針状電極 
  「高電圧モジュールの放電開始電圧 - 針状電極間の放電

放電開始電圧は「電極間距離と気体の圧力の積」で決まります。そのためふつうパッシェンの法則を示すグラフは横軸を「電極間距離と気体の圧力の積」とします。これだと電極間距離は換算しないとわからないため、上のグラフは1気圧ということを前提に横軸を距離で表示しています。

放電開始電圧は「電極間距離と気体の圧力の積」で決まることから、圧力を1/10にして電極間距離を10倍にすれば放電開始電圧は変わらない、ということが言えます。

しかし、グラフを見ればわかるように電極間距離を1/10にすれば放電開始電圧が1/10にになるわけではありません。放電開始電圧には最低値があり、そのときの電極間距離より短い電極間距離では、距離が小さくなるほど放電開始電圧が高くなるという現象が生じます。ときどき「1cmで1万Vだから1mmだと1000V」みたいなのを見かけるので念のため書いておきます。

放電開始電圧は電極の材質・表面の状況によっても変わります。上のグラフは目安でしかないので、そのことを頭に入れてお使いください。

下記のグラフは

  A =14.6、 B=365、 ln(1+1/γ) = 4.857 ( 平均二次電子数 γ=0.007835 )

として放電開始電圧を算出しています(この係数は距離をcm、気圧をmmHGで表すときに対応したものです

AとBは 藤田文太郎「放電管」(共立全書) 共立出版, 1954  の値を使っています。また ln(1+1/γ) つまりγの値は最低放電開始電圧が330Vになるような値を算出してそれを使っています。γは入射したイオンの数に対する二次電子放出数の割合で電極の材質や表面の状態に依存しまが、ここでは資料にあるデータから算出したものをそのまま使っています。

最低放電開始電圧のときの電極間距離は上のグラフでは0.01mmくらいですが、藤田文太郎「放電管」(共立全書) 共立出版, 1954 によれば実測値は 0.0075mmのようです。

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2018年7月 6日 (金)

Amazonで買った400000V高電圧発生モジュールの出力電圧

Amazonで

  「直流3V-6V→400kV送電·ブースト·ステップアップ パワーモジュール 高電圧発生400000V」

というのを(送料込み350円也で)買いました。

Imgp5954_trm


400000V、400kVとあるので40万Vということになりますが、これがほんとうなら怖すぎます。

  静電気学会「静電気ハンドブック」オーム社, 1981

にある資料(実験式)からすると40万Vもあれば針状電極同士の間だと76cmくらい離れていても火花が飛びそうです。どう考えても 4万V(40kV)の間違い だと思います。4万Vであれば火花が飛ぶのは(平等電界)で1cm強といったところです(針状電極だと4.3cmくらい)

スタンガンにしか使えそうにないものをどうして買ったかというとスペクトルを見るときの(撮影するときの)光源を作りたかったからです。いろんな放電形態を考えているのですが、火花放電もそのうちの一つです。

まず最初に実際何Vくらいの電圧が得られているのかを調べてみました。抵抗で分圧すればいいのですが、抵抗器の耐圧はふつう500Vくらいなので例えば5万Vを500Vに分圧するとしても抵抗が100個必要ということになります。

そこで今回は安直に火花放電が開始する電極間の距離から電圧を求めてみます。これは電極間距離・気圧の積と放電開始電圧の関係を示す パッシェンの法則 というのがあるのですが、平等電界というのが条件なのでちょっとやっかいです。現実に平等電界を作るのは難しそうですが、実用的には電極間距離に比べて十分大きい直径をもつ球電極を使えば平等電界とみなしてかまわないそうです。

  パッシェンの法則についての記事を書きました。
  「放電開始電圧をパッシェンの法則から知る

 

と言っても金属球なんて手元にありませんのでどうしようかといろいろ考えたのですが、いい方法を思いつきました。

Imgp5951trmtnl

縦置きの缶と横置きの缶は別の板に固定してあります。縦置きの缶を固定した板の上で横置きの缶を固定した板を動かすことで2つの空き缶の位置関係・距離を調整します。放電が起きる部分は塗装を落としてあります。

写真のように空き缶を軸が直行するように配置します。少なくとも空き缶の直径と同じ直径の金属球を使うより電界は一様になるような気がします(あくまで“気がする”です)

あと電源が問題です。製品説明を見ると入力電圧3V~6V、入力電流2A~5Aとなっています。適当な電源がないので公称出力電流1.0A と1.8AのUSB電源(アダプター)を使ってみることにしました。

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2018年5月12日 (土)

ダイソーの発泡スチロールカッターのニクロム線と電流値

以前、ニクロム線を買ってきて、発泡スチロールカッターを作るにはどのようなニクロム線を使ってどのくらい電流を流せばいいか、ということで

  発泡スチロールカッターを作るのに必要なニクロム線と電流値

という記事を書きました。

ただ現実問題として発泡スチロールカッターが必要だったら百均に売ってるものを使った方が簡単で安上がりな解決法でしょう。例えばダイソー(DAISO)では次のようなものを売っていました。

Picta

Aが“刃先”にあたるニクロム線です。“刃渡り”2.5cmです。
B.は電池ホルダーです。C.のUR14(単2)の電池を使います(電池は別売です)
ビニール袋の中に何か入ってますが、予備のニクロム線です。これは20cmありました。少なくとも4回は取り替えられそうです。

2.5cmしかないのですが、薄い板状の発泡スチロールを切るのであればぜんぜん問題なかったです。スパッと切れます。ただもたもたしているとスチロールがけっこう溶けていくのでもう少し電流を抑えてもいいような気もしました。

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2017年3月14日 (火)

十円玉をピカピカに磨く - サンポールの作用

10円玉をピカピカにしようと思ったら白くなってしまった話にある十円玉(サンポール(塩酸 9.5%)に6時間つけておいたら白っぽくなってしまった十円玉の右半分だけをプラスチック用コンパウンドで磨いたもの)をもう一度サンポールにつけ置きしてみました。

Imgp5013trm1600

今回は7時間経過したあとの写真です。もし白っぽくなるのが十円玉がサンポールによって腐食した(銅、亜鉛、錫のいずれかが溶出した)せいだとすればまた全体的に白っぽくなりそうなものですが、そうはなっていません。

長時間サンポールの中に置いていたのにもかかわらず右側はちゃんと光沢が残っています。ただ若干輝きが失われているようには見えます。また、サンポールの中に緑色の沈殿は見られませんでした。

(追記)全体的に少し赤みがましたように見えます。また右側の方ですが、(コンパウンドなどは使わず)脱脂綿(綿棒)で磨いただけでもとの光沢を取り戻しました。また(写真がありませんが)上の画像の裏側の面に何かが付着したように見える黒ずみが見られました。

まだまだ材料不足ですが、前回・今回の結果をもとに何が起きているか考えて(想像して)みました。

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2017年3月11日 (土)

10円玉をピカピカにしようと思ったら白くなってしまった話

10円玉のサビを希塩酸(サンポール)で落とそうとしたら白くなってしまった、どうしてだろう?、という記事です。

ところでこの手の記事には“貨幣損傷等取締法”について触れたものが多いです。これは

  電子政府の総合窓口 - 法令検索 - 貨幣損傷等取締法

にあるのですが、条文は三つしかないので引用しておきます。

   貨幣は、これを損傷し又は鋳つぶしてはならない。
   貨幣は、これを損傷し又は鋳つぶす目的で集めてはならない。
   第一項又は前項の規定に違反した者は、これを一年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。

なお貨幣というのは法律用語では“硬貨”のことだそうです(Wikipedia等による)

これでいちばん最初に思いつくのはアルミニウムの“利用”です。以前電気分解や電池の実験をいろいろやっていたとき電極として一円玉を使う誘惑にかられました (^^;;
(一円玉は手近にあるアルミニウム製品としては最高に純度が高いようです)

-------------

今回の実験対象は昭和50年の年銘があるこの十円硬貨です。

Imgp4900trm800


一度磨いたので比較的きれい(ピカピカ)なのですが、図の黄色い矢印で示したところを見るとわかるようにまだ汚れが残っています。

この汚れは超音波洗浄機で洗ってもエチルアルコールに浸しても取れないのでおそらく錆なのでしょう。

先の細いもので磨いていってもいいのですが、面倒なのでサンポール(塩酸9.5%、他に界面活性剤等)につけ置きします。

Imgp4951enl800

サンポールだと希塩酸で十円玉が溶けてしまうのではないかと心配されている方もいらっしゃるようですが、少なくとも銅は希塩酸には溶けないはずです。錫と亜鉛は溶けてしまいそうな気もしますが。

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2016年8月 4日 (木)

シュレッダー過熱対策用ファンの効果 - 温度変化の違い

シュレッダーの過熱対策に冷却用ファンをつけてみたで冷却用ファンは効果があるということは書いたのですがあんまり具体的でなかったのでファンがあるときとないときの温度変化の違いを調べてみました。

どこの温度を測るかが問題ですが、比較的簡単に取り付けられるところということで内部は積層構造になっておりモーターのステータと思われるところにしました。
Imgp9487

Pt100(0℃での抵抗値が100Ωの白金薄膜抵抗、測温抵抗体)をプラ板の弾力でステータに押し付けています。

もう一箇所ケースの温度も測ります。
Imgp9486

こちらは測温抵抗体とサーミスタをパーマセルテープで貼り付けています(サーミスタの校正を兼ねてということでこの記事で温度というのは測温抵抗体で測ったものです。サーミスタで作った温度計を校正するのはけっこう面倒です)

  測温抵抗体については次の記事とそこからリンクされている記事をご参照ください。
  「
(白金)測温抵抗体(Pt100、白金薄膜抵抗)の使い方 - 基礎編というか入門編というか....
  

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